春のはじめの御悦びは月のみちるがごとく
『四条金吾殿御返事』/弘安5年(1282)聖寿61歳
=悦びあふれる1年に=
新春を迎えるとき、多くの人が一斉に新たな心持ちでスタートをきります。人間は個性はあっても差はありません。新春は、それぞれがそれぞれの目標に向かって、それぞれの道を歩み出す節目にさせてくれます。
何かが始まるときは挨拶で「今日の佳き日に」や「おめでたい日を迎え」といます。大変なこと、辛いこと、嬉しいこと、悲しいこと。これからいろいろなことが起こるのに、「おめでたい」といいます。たとえ、すぐに受け入れられない出来事が起きても、それでもやがて受け入れながら道を踏み締め、また歩むことができる始まりや節目なので、おめでたいのでしょう。
皆さんへ春の初めのお悦びを捧げます。あなたを含め、世界の人たちが喜び溢れながら人生を歩めるように、今日も私たちは南無妙法蓮華経を唱えています。それが日蓮宗の願いだからです。
日蓮聖人ご遺文
『四条金吾殿御返事』
最晩年の日蓮聖人が信徒へ宛てた「春のはじめのお悦び」と希望溢れる明るいメッセージではじまる正月のお手紙です。このように聖人はいつも多くの人に寄り添い続けていました。
【日蓮宗公式HPから引用】