このやまいは仏の御はからいか
『妙心尼御前御返事』/建治元年(1275)聖寿54歳
このやまいは仏の御はからいか
=病やまいから教おしえられること=
イギリスのキャサリン妃が癌であることを公表し、ビデオメッセージを公開しました。「どんな形であれ、この病気に直面している皆さんは、どうか希望を失わないでください。あなたはひとりではありません」と癌で苦しむ世界中の人びとに温かいメッセージを届けました。
仏教では病気を逃れられない「苦」の1つとします。一方で病気は私たちにたくさんの気づきを与えてくれます。看病をしてもらえれば、人と人との繋りのありがたさを知ることでしょう。「いのち」の尊さやこの先の「いのち」の使い道を考える時間になるかもしれません。
私たちはいつ病になるかわかりません。生きていることが当たり前ではなく、生きていること自体が奇跡で、たいへんにありがたいことなのです。
普段から「いのち」を見つめて心を調え、病になれば病からまた学、実りある人生にしていきましょう。
日蓮聖人ご遺文『妙心尼御前御返事』
夫を看病中の女性に宛てたお手紙です。病に対する心構え、死への安心を心優しく示されます。
【日蓮宗公式HPから引用】