檀那は油の如く、行者は燈の如し
『曽谷殿御返事』/弘安2年(1279)58歳
=支え合い=
子どもたちの食育を支援する「こども食堂」を始めるお寺が増えました。「こども食堂」はさまざまな人によって支えられています。食事を作る人がいても、食材や資金を提供する人がいなければ成り立ちません。
仏教語の檀那は「布施をする人」、行者は「仏道修行をする人」を意味します。「こども食堂」にたとえれば「檀那」は「食材や資金を提供してくれる人」で応援者、「食事を作る人」は「行者」で実行者ともいえます。
世の中を見渡せば、このようにどんなことも支え合って成り立っているのがわかります。私たちは時には「檀那」となり誰かを応援し、時には「行者」となり直接誰かを支えるのです。またある時は「檀那」に応援され、「行者」に支えられるのです。よき檀那・行者として安穏な世の中を築いていきましょう。
◎日蓮聖人ご遺文
『曽谷殿御返事』
檀越の曽谷教信に宛てたお手紙です。日蓮聖人はご供養の品を頂くと必ずお礼状をしたため、たとえ話や説話を交えて仏さまの一番大切な教えが何であるかを説いています。
【日蓮宗公式HPから引用】