迷う時は衆生と名付け悟る時をば 仏と名けたり
『一生成仏鈔』/建長7年(1255) 聖寿34
=仏を真似る=
お彼岸は、私たちの迷いをおさめ、善き心と行いを積み重ねることを勧める期間です。悟りと迷いの日々の中、人を救いたいというお釈迦さまのお気持ちにどれだけ近づき、同じような行いができるでしょうか…。
徳川光圀公は、巡行の折に、親を背負って行列を見せた孝行息子に褒美を取らせました。次の時、それを真似した悪童にも褒美を与えました。納得のいかない家臣に一言。「悪行を真似れば悪人となり、善行を真似するなら善人となろう。善きことを真似するのは、大いにけっこう」と、家臣を諭しました。
手を合わせるお釈迦さまのお姿は、すべての人やものを敬う尊いお姿です。私たちの生き方のお手本となります。人間の善き心と善き行いは、周りの人を幸せに導きます。まずは手と手を合わせる仏さまのお姿の真似をしてみることから始めてみましょう。
日蓮聖人ご遺文
『一生成仏鈔』
富木常忍に与えられたとされ、心からお題目を唱え、一生のうちに成仏の極みが得られるよう勧められた御書です。一生成仏とは即身成仏に置き換えられる言葉です。
【日蓮宗公式HPから引用】